闘華は、否、その名を改め桃華は、闘兵衛に差し延べられた右手を直視して、思いを巡らせる。 (絆……。私の欲しかった繋がりは、近くにあったのかもしれない……) 差し延べられた闘兵衛の右手をしっかりと握り締めて、桃華はもう一度だけ泣く。 その涙は、鬼鴉が軍神、闘華という存在の、終わりを意味していた。