三人組は肩を組み合い、夜道を歩いている。
酒の効力か、三人の侍達は気勢を大きくさせていた。
その夜道を、我が物顔で練り歩かせている。
「……おうっ!なんだ、オメェはっ!?」
三人組の一人が、自分達の進む先に人が立っているのに気付き、大声をあげた。
ソレは、闘兵衛である。
闘兵衛は三人組の進行を遮るように、悠然と構えていた。
「……若造、なんかようかっ!?」
浪人は、闘兵衛に向かい罵声を浴びせ掛ける。
「……ただの、通りすがりだ」
闘兵衛は呟きと共に外套を脱ぎ捨てると、まるで餓狼のような形相を浮かべ、三人組に襲い掛かるのであった。
