鬼 鴉【総集編】



「貴方は……、何故、私の元に……?」


喉をつまらせながらも、闘華は不思議な物を見るような表情で、呟く。


「いろいろな理由をつけて、無視しても良かったんだが、そうだな……」


手を差し延ばしたまま、闘兵衛は苦笑を浮かべると、さらに続けた。


「……証、だ」


「証……?」


思わぬ闘兵衛の答えに、闘華は問い返す。



「あぁ……。俺が、俺である為の、な」



「……っトウカ様から、離れろっッ!!」



闘兵衛と闘華の会話に割り込むようにして、大声で叫び掛ける人物が現れる。

弓を引き絞り、その矢を闘兵衛に向ける人物は、金髪の年端も行かぬ少年であった。