(……そうか) 銃佐ェ門は慈しむような視線で、闘兵衛と桃華を見つめる。 自分が味わった悲劇は、もう起こってほしく無かった。 想いを遂げられないままに、逢えなくなるのは、哀しい。 行き場のない感情は、ただ悔やまれる。 どのような形であれ、想いを伝えられる相手がいるという事は、それだけ幸運であろう。 生きているのならば、いくらでもやり直す事が、できるからだ。