「あの女性こそが……、闘兵衛殿が鬼鴉と戦う事を、要因付けさせた人物です」
皐月は闘兵衛と桃華を見つめ、静かにジェノスに答える。
ジェノスと銃佐ェ門もそれに倣い、闘兵衛らを見つめた。
そこには何者も立ち入る事の出来ない、2人だけの空間が広がる。
懐かしさとも、不安ともとれる思いが溢れ出していた。
「女の為?……トウベェに一番似合わない理由、じゃないカイ?」
ジェノスは半ば呆れ気味に呟き、姿勢を崩す。
「要因の一つ、と言った所でしょうか?本心は、わかりませんが……」
皐月は珍しく苦笑を浮かべ、ジェノスに付き合うように姿勢を崩した。
