――深夜――


とある、居酒屋。




いまだ客の引かないこの居酒屋に、闘兵衛の姿がある。



紙洲の情報では、この居酒屋の客の中に闘兵衛の捜す下手人が、存在しているらしかった。

神経を集中させ、闘兵衛は全ての人間の動向に、注意を配っている。



「……、っからオメェの話しは何回も聞いたっ、つってんだろっ!!」


酔っ払い特有の、ろれつの回らない言葉が闘兵衛の耳に入ってきた。


「ッウルセェっ……!?黙って聞けやっ!!」


闘兵衛の視界に、酔っ払い三人組が映る。