「命拾いしたな」
御柳は睨むようにこちらを一瞥して、毒づくように言った。
「なんだ? 緊急の収集命令か?」
麟紅は運が向いてきたとばかりに皮肉って笑う。
「ふん、まあそんなもんさ。でも安心しないほうがいいぜ」
「? またすぐ来るってか?」
「あぁ。助かったのは今だけだ。後でたっぷりし返してやるよ。おい、そこの金髪の兄ちゃん」
「え!? ぼ、僕ですか!?」
突然呼びかけられ、アズラクは声が上ずった。
「お前以外にどこに金髪がいんだよ。お前、名前は?」
「え、あ、アズラク……アズラク・アル=アイシャ、です……」
「ふ~ん、アラブ人か。どうりでエジプト魔術なんてマイナーなもん使うと思った」
御柳はくすりと笑い、背中に提げた長い鞘に刀を収めていく。
「じゃ、また会う機会があればな。リンク、それとアズラク」
御柳は鞘に収めた刀を背中にかけなおすと、そのまま暗い夜の空へ溶け込んでいった。
御柳は睨むようにこちらを一瞥して、毒づくように言った。
「なんだ? 緊急の収集命令か?」
麟紅は運が向いてきたとばかりに皮肉って笑う。
「ふん、まあそんなもんさ。でも安心しないほうがいいぜ」
「? またすぐ来るってか?」
「あぁ。助かったのは今だけだ。後でたっぷりし返してやるよ。おい、そこの金髪の兄ちゃん」
「え!? ぼ、僕ですか!?」
突然呼びかけられ、アズラクは声が上ずった。
「お前以外にどこに金髪がいんだよ。お前、名前は?」
「え、あ、アズラク……アズラク・アル=アイシャ、です……」
「ふ~ん、アラブ人か。どうりでエジプト魔術なんてマイナーなもん使うと思った」
御柳はくすりと笑い、背中に提げた長い鞘に刀を収めていく。
「じゃ、また会う機会があればな。リンク、それとアズラク」
御柳は鞘に収めた刀を背中にかけなおすと、そのまま暗い夜の空へ溶け込んでいった。

