「クソがぁ……なめやがって……!!」
御柳は刀を杖代わりに、ふらふらと立ち上がった。その間にアズラクは倒れた麟紅へ近寄り、立ち上がらせる。
「ヒャッハ! もう竜王術も予知眼も関係ぇねぇ……! テメェら二人ともブッ殺……!!」
プルル、プルル、と無機質な携帯電話の着信音が鳴り響いた。
一瞬御柳は不快な顔を作り、ジーンズのポケットから折りたたみ式の携帯電話を取り出す。
「……頭領……はい、え? 今ですか?」
正直麟紅は驚いた。さっきまでぞんざいな口調だったのに、今の電話の相手には敬語を使っている。電話の相手はよほどの重役なのだろう。
「いや、しかし、今わたしとしてはあまり終わりたくないところなのですが……。はい……わかりました……頭領の意向に従うとします」
頭領、と相手を呼んでいることから、おそらく何かしらの集団のリーダーが相手なのだろうと推測がつく。<黄金の暁>のリーダーという考えは呼び方からあまり考えられない。
「……はい、では」
携帯電話を顔から離し、プッとボタンを押す音が聞こえた。
御柳は刀を杖代わりに、ふらふらと立ち上がった。その間にアズラクは倒れた麟紅へ近寄り、立ち上がらせる。
「ヒャッハ! もう竜王術も予知眼も関係ぇねぇ……! テメェら二人ともブッ殺……!!」
プルル、プルル、と無機質な携帯電話の着信音が鳴り響いた。
一瞬御柳は不快な顔を作り、ジーンズのポケットから折りたたみ式の携帯電話を取り出す。
「……頭領……はい、え? 今ですか?」
正直麟紅は驚いた。さっきまでぞんざいな口調だったのに、今の電話の相手には敬語を使っている。電話の相手はよほどの重役なのだろう。
「いや、しかし、今わたしとしてはあまり終わりたくないところなのですが……。はい……わかりました……頭領の意向に従うとします」
頭領、と相手を呼んでいることから、おそらく何かしらの集団のリーダーが相手なのだろうと推測がつく。<黄金の暁>のリーダーという考えは呼び方からあまり考えられない。
「……はい、では」
携帯電話を顔から離し、プッとボタンを押す音が聞こえた。

