~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王

「ちっ! 邪魔が入ったね!!」

 足元の麟紅を右足で蹴り飛ばし、アズラクへ向かって突進しながら刀を振り上げた。
 アズラクの危機を感じた麟紅は、一心に叫んだ。

「アズ! しゃがんで壁を作れ!!」

「え!?」

 しかし、迷っている時間はない。アズラクは言われたとおりにしゃがんだ。アズラクの頭上を御柳の日本刀が通り過ぎ、その驚愕する表情が見えた。

「すごいよ……予知眼……」

 アズラクは一言呟き、今度は大声で叫んだ。

「神の名において(ビスミッラー)!!」

 地面からせり上がった壁に打ち上げられ、御柳は地面に叩きつけられた。