~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王

「がっ、く」

 ペッ、と麟紅は口に溜まった血を吐いた。

「つ、強(つえ)ぇなぁ……」

 たった一撃で脳に来てしまった。一瞬でも気を抜けば意識を失ってしまいそうだった。
 今まで何度も喧嘩はやってきたが、ここまで強い人間とは戦ったことがない。

(こいつは“強い奴”のレベルじゃねぇ……“達人”じゃねぇか)

 久しぶりに腕が震えているのを感じた。

「ふ、震えてやがる……。いつ以来だ……?」

 武者震い、ではない。完全に、恐怖によるものだった。
 そんな麟紅の様子を見て、“戦車”は鼻で笑った。

「ふ、なんだその様は。それで竜王術を使わないなどとわけのわからんことを言うのか?」

「くくく、まったくだ」

 まったくもって馬鹿の領域だ、と麟紅は自嘲した。その時、

「ん、うん……」