~異種魔法異能力挌闘SFファンタジー~ 帝竜 -ミカドノリュウ- Ⅱ 竜と炎の王

「正解、しかしずいぶんと早かったな。俺としてはお前がもっとゆっくりと準備ができるように時間をやったんだが」

「てめぇは馬鹿か? 妹がさらわれたっつーのにゆっくり準備していくやつがあるか?」

「そうか。ふむ、確かに言われればそうだな。しかし残念だ。お前がもっと戦いやすくなるように、時間をやったんっだが」

「あいにくだが時間をやられてもするこたぁ何もねぇよ」

「なに?」

 ピクッと男の眉がつり上がった。そんなに意外なことだろうか。

「何も準備がすることがない、だと? そんな馬鹿な話があるか。三流でもせいぜい魔力媒体の装備やら魔法陣の作成程度はしてくるものだぞ」

「ぁあ? 煽烙(せんらく)の野郎から聞いてねぇのか? 俺にはこの予知眼と、」

 そこで一言切って、塞がった左目を抑えた。

「竜王術しかねぇぜ。ま、もっとも竜王術は俺のもんじゃねぇけどな」

 ぬぅう、と男は顔をしかめた。