褒めていないのにそれでも嬉しそうに笑う檸檬が怒るに怒れない。麟紅は苛立ってきてうわああと頭をくしゃくしゃと掻いた。
しかし朽葉がそれを止めて、早口で麟紅を起こした。
「事情は藍奈殿から聞いたでござる! 拙者たちも手伝うでござ……!」
「おいおい、ちょうどいいところで止まってくれたなぁ」
朽葉の言葉を塞ぐように、新たな言葉が一つ。
金髪で、耳にはピアス、頭にはヘアバンドを、そして茶色の革ジャンを来た若い男が一人、麟紅たちの前に立っていた。
「お前、まさか魔法使いか……?」
麟紅がゆっくり尋ねると、男はアゴに手をあて一つ唸った。
「魔法使い、っちゃあそうなんだろうが」
男の気だるげな声が、余計な緊張感を運んできた。暴れていた藍奈と茜も立ち上がり、檸檬も真剣な眼差しで男を見つめた。
「<黄金の暁>、“力(ストレングス)”。焔崎(ほむらざき)だ」
しかし朽葉がそれを止めて、早口で麟紅を起こした。
「事情は藍奈殿から聞いたでござる! 拙者たちも手伝うでござ……!」
「おいおい、ちょうどいいところで止まってくれたなぁ」
朽葉の言葉を塞ぐように、新たな言葉が一つ。
金髪で、耳にはピアス、頭にはヘアバンドを、そして茶色の革ジャンを来た若い男が一人、麟紅たちの前に立っていた。
「お前、まさか魔法使いか……?」
麟紅がゆっくり尋ねると、男はアゴに手をあて一つ唸った。
「魔法使い、っちゃあそうなんだろうが」
男の気だるげな声が、余計な緊張感を運んできた。暴れていた藍奈と茜も立ち上がり、檸檬も真剣な眼差しで男を見つめた。
「<黄金の暁>、“力(ストレングス)”。焔崎(ほむらざき)だ」

