危険なカラダ。


「先生ね、たくさんあるの。その中でも、手紙が一番多かったな。」



「え~?手紙~?古くない?」

前の席から聞こえるマヤの声。


「でもね!昔の人も手紙だったの。
電話もないし、もちろんメールだってない世界。
思いを告げる手段は手紙だったのよ。それも、自分の思いをね、詩にして。いわゆる今では短歌かな。」


アタシらしい授業でいい。

伝えたい。





「いまのコ達ってメールが多くない?メールが悪いっていってるんじゃないの。ただ、もったいないなぁって」

「もったいない…?」


右の席から聞こえる男の子の声。




みんな、アタシの話を真剣に聞いてくれてる。




「そう!
手紙ってね、アタシは古くないと思う。好きな人を思う気持ちが字にも出て、相手に伝わるし、手紙にして字に書いてみると今まで以上に自分の思いに気づけると思うの。」