さらに、追加です。
15年前の世界情勢についてです。
ライスト国とフーガ国の戦争については、魔王復活の影響が大きいです。
4英雄の時代、魔王が復活したのは、西の山、つまりフーガ国でした。
他国以上に、魔王を恐れたののが、このフーガ国だったのです。
誰もが、新たに復活した魔王をおそれ、近くのライスト国に、逃げようとしたのです。
もっと、いうなら、フーガ国の土地が痩せたという原因が大きいです。
遊牧民たる彼らは、自らの農業を営むことはあまりしません。
食料が少なくなれば、他国に介入します。
それを快く思わない、ライスト国民たち。
芸をするだけしか脳のない連中を受け入れるほど、私たちも裕福ではない。
一触即発の状態が生まれたというわけです。
助けを請う、フーガ国。
だけど、ライスト国の南東では、ドーラとファイアルが戦争をしており、いつ火種がこちらに飛んでくるか、分からない状態です。
勘弁してくれ、そこまでの余裕なんてないと、主張するライスト国。
(アイスラは、その寒さから、フーガ国民には肌が合わなかったらしいです^^;)
次第に、フラストレーションは高まります。
かなり、危険な状態だったというわけです。
そこにアリスが降り立ち、大臣の反対を押し切り、フーガとライスト国の中立地域を作りました。
食料を与え、農業を教え・・・『魔王は、俺たち6英雄が必ず倒す。だから、悪いが、しばらく、ここに定住して欲しい。』
と、頭を下げたといいます。
そして、食料がなくなり、一時的に貧しくなったライスト国民に対しても
「隣で、食料が足りず、なくなろうとしているものがいる。俺たち6英雄が必ず、何とかする、だから、わずかな間だけでいい、この貧しい生活に耐えて欲しい」
と、頭を下げました。
王子の功績を称え、フーガはこの中立地域を魔王退治後、おとなしくライストに返還し、王子に頭を下げました。
しかし、そのときはもう、王子は大臣たちの策略により、死亡した後でした。