しかし、降魔師は溜まったものではありません。
たとえ、火の民が闇の精霊を扱うことができなくても、降魔師から除魔がなくなっただけでも、大きな痛手なのです。
今までは、いかに強大な魔法使いも、降魔師にかなうことはできませんでした。
それは、除魔と呼ばれる、相手の魔法を封じ込める魔法を持っていたからです。
しかし、それがなくなった今、魔法を与えるだけで与えて、その魔法によって殺される・・・なんて可能性も出てきたのです。
多くの降魔師が選んだ道は、国に保護を求めることでした。
それも、自らの出身地アトラス王国ではなく、それぞれの4大帝国の王にです。
彼らは降魔師を手厚く歓迎しました。
普通ならば人里隠れてひっそりと暮らしたほうが、身のためでしょうが、そんなのはごく一部であり、多くの降魔師は、今までの高い身分や豪遊生活を離したくなかったのです。
国は国で魔法の利用価値、それぞれの軍事利用法を知っていたので、降魔師たちは国が管理する、大臣役に与えることになりました。
結局、除魔という魔法がなくなっただけで、降魔師は何一つ変わらなかったと言って良いでしょう。
せいぜい、色んな国を旅する降魔師がいなくなったと言ったところでしょうか?
国に保護された降魔師は、自国の地域から一歩も出ることを禁じられているので。
さて、6英雄の時代も終わり、今は戦争のない平和な世界が続いております。
しかし、水面下では様々な策略やいつ、戦争が起きてもおかしくない、緊張状態ではあります。
それが、今回の物語のフィールドとなります。
そこで、どのような冒険をするのでしょうか?
古代の秘宝を探すもよし、国の陰謀を暴くもよし、凶悪なモンスター退治のための冒険をするもよし。
それは、あなたたち次第です。