ぴゅあ☆ましゅまろ



あれから…
もう3年が経った







「たつぉぉおぉっ!開けなさいぃいっ!」
俺は中学を卒業して半年後、引きこもり生活に入った。ちょうどそのころ兄貴が教師として東京に赴任したので、兄貴の部屋は俺の引きこもり部屋になった。
それからは毎日、寝て起きてゲームして食べて寝る生活、兄貴の部屋にはエロゲーやギャルゲーが山ほどあったから、暇つぶしには困らなかった。
「たっつぉぉおぉおおお!!!!!!」
母さんがうざい。
あれから俺の部屋をこじ開けようといろいろと行われた。放水、爆撃、ネグレスト、異臭騒ぎ………
だがついに俺の心の砦を壊すことはできなかった。おでは勝ったのダ!


だがそんな生活が6年も続いた頃、兄貴が里帰りした。


「お兄ちゃむ!秋葉原さ行ってお土産買ってきてくれた?!ユリアちゃんの限定スクール水着フィギュア買ってきてくれた?!」
辰男はドア越しに話しかけた。すでに興奮のあまり汗だくになっている。
「…………辰男…」
かえってきたのは兄の沈んだ声だった。
「辰男、母さんから聞いたゾ。まさかまさかまさかお前がひっきーになってるとは…」
一樹は唸った。

「辰男!思い出すんだ!!10年前!!お前がまだJUNONBOYを目指していたときのことを!あのときのお前は…ぶっちゃけ…か…かっこよかった…」
「!」
「だから!立ち上がれ辰男!兄ちゃんお前ならJUNONBOYになれるって信じてた…しかしあのとき…」
「兄ちゃむ!やめてくれよ!…俺…あのことはもう忘れたいんだよ…」
辰男は兄に聞こえないよう、小さく鼻をすすった。
「辰男ぉお…」
「に、兄ちゃむ!!!!!」
「お前ならグランプリになれる!当たり前だろう!あんなに努力してたじゃないか!毎日駅前をうろついてスカウトされるのを待ってたじゃないか!兄ちゃんは信じてる!お前がグランプリになることを!」
「兄ちゃむ………!!!!」


こうして俺は6年にも及ぶ引きこもり生活を抜け出した。

JUNONBOYグランプリにはなれなかったが、俺はミスドでスーパー店員として働いている。


君もいつか来てくれ!
近くのミスドに、僕はいる…


o(*^∇^*)o