k-e室へは、以外と早く着いた。

疲れている俺にとって、これ程嬉しい事はない…。

派手な飾りがついたドアの取っ手を、一回ぐるんと回し、少しずつ押す。

「失礼します…」

「受験票の確認をします。出して」

いきなり言われた事がこれだった。

「…あ…はい」

さっきから手に握ったままの受験票を先生に差し出した。

「永井悠さんね。あそこに座って。一番端の前から三番目」

先生が指差す先に向かって歩きだすと、何人かの受験生が見えた。

こちらをじろじろと見ている…

よく見ると、この教室には女子しか存在しなかった。