「私が大変そうだから、とでも言うの?」

「…それは」

言葉が出なかった。

「私はあなたを高校に行かせます。」




高校にに行かせる。




その言葉の意味が、しばらく分からなかった。

「…できるの??」

自分でも驚く位、
幼い子供の様な声が出た。

「あなたはまだ子供よ。こんな生活でも、あなたに進学だけはさせます。」

「でも、そんな…」

そんなお金何処にあるの、と言い掛けてやめた。

今の母にとって、
母が一番傷つく子供だと
思った為だ。