再びまぶたを開けると、あの赤い眼ではなく、普通の人間と変わらない黒い眼で、あたしを見下ろした。

それから、首を上げ、あの鋭くて冷たい眼光を部屋に巡らせ、再びあたしに視線を戻すと、

「何か問題があったか?」

と聞いてきた。

「またゲーム、壊れた」

そう部屋の中央を指差すと、ジンはあたしの脇を擦り抜け、ゲーム機の残骸を片付けるウメちゃんに、

「手伝おう」

と一言告げ、プラスチックの破片なんかを拾い始めた。