ジンがすぐにイヤホンを耳につけ確認する。

「ジンっ!!」

その間にレンが男からバイクを奪い、すぐにでも走り出せるよう待っていた。

ジンが後ろにまたがり、レンの腰を膝ではさみ手をまわすと、バイクのエンジンが唸り車道へと躍り出た。

レンの肩越しにジンが黒いバンの姿を確認する。

離されているものの、スピードが違う。

レンとジンを乗せたネイキッドタイプのバイクは車の間を縫うようにして疾走する。