「受信機を寄こせ!!」

すぐにやってきたジンがバイクの男に手を差し出た。

「はぁ?」

口をぽかんと開けるレンを無視して、ジンがバイクの男に真顔で凄む。

「盗聴器の受信機を寄こせ!!」

レンが腕を緩めると、バイクの男は慌てて胸の前にネックストラップで首から下げていたポータブルプレイヤーサイズの受信機とイヤホンをジンの手に載せた。

「は、はい!!」