突然、腕を掴まれ、振りかえろうとしたら、乱暴に腕を引っ張られ気がつくと車の後部座席に上半身突っ込んでいた。

さっきの黒い車の後部座席に。

知らない男が上からあたしを見下ろしていた。

「わっ、ちょっとっ、すみませんっ!!」

慌てて離れようとしたら、その男がまるで鞄でも持つかのようにあたしのベルトと着ていたキャミを掴み持ち上げられ、さらに車の中へと引き込まれた。