「……だけの、ナイチンゲールー……
フィルム・ノワールの、ヒーローみたいー……」

「あれ? それ『R』っすよね? 歌詞違ってないっすか?」

さっきレンを再生して粉だらけだったのを掃除してもらって、またお湯が張られたバスタブに身を沈め、いつの間にか鼻歌を歌っていたあたしに、こうウメちゃんが声をかけてきた。