ウメちゃんが、あたしの目の前で手を振ってみせる。

「あ、あの、リッカー、大丈夫っすかー?」

あたしは、のそのそと座席を乗り越え、一番後ろの後部座席へ移動しごろりと横になった。


「大丈夫じゃない。寝るっ!!」

心配そうにあたしを覗き込むウメちゃんにこう告げ、そこに置いてあったブランケットを頭から被った。