「う〜、眠〜い…」 美咲は背中を丸めて前屈みになりながら、病院の廊下をフラつくように歩いている。 鏡が無いので顔は見えないが、おそらく目の下にはくっきりと隈が刻まれているだろう。 そりゃそうだ。 彼女は昨日から一睡もしていない。