顎を上にあげられたかと思うと塞がれた唇。 「んん…」 深く舌を求められ何が何だか分からず健に全てを任せる。 ゆっくりとはなされた唇。 そっと健を見上げる。 「ばかか、お前。浮気なんかするわけねえじゃん。大切だから…大切すぎるからお前を傷付けたくなくて何も出来なかったんだよ…っ」 ぎゅっと力強く抱き締められる。 心なしか健の声が震えているようだった。 「傷付かないよ……。私は大丈夫だよ?」