「私、泊り込みで看病したい。」
「え???」
皆の、表情は一瞬凍り付いて、笑った。
「じゃあ、俺先生に相談してくるよ。」
タクマが、言った。
「ありがとう。」
「マイ、着替えとかどうするの?」
ミキが、眉間にしわよせて言った。
「どうしよう。今何時?」
「11時ちょいすぎ。」
「お母さん心配してるかな。」
「電話してこよう。」
ミイコが言った。
「うん。」
マイのお母さんは分かってくれた。
そして、先生も。
着替えは、ユキナとミキがとってきてくれる事になった。
「マイちゃん、病室入っててあげて。」
「私は、帰らなきゃならないの。」
「はい。」
「聖のことをヨロシクね。」
「はい。」
「本当に、聖はいい子を見つけたわ。」
「え???」
「なんでもないの。じゃあ。」
「おやすみなさい。」
「おやすみ。」
誰もいなくなった病院に、寂しさを感じマイは病室に入った。
そこには、カグが居る。
「早く、なおってね。
 助かったのは、奇跡なんだって。
 ごめんね。家に来るためにこんな事になって。でも、来てくれて嬉しかったよ。」
気づくと、マイは寝てしまっていた。
カグの手をぎゅっと握って。
トントン
ドアを、たたく音で目が覚めた。
出てみると、ユキナとミキが居た。
「はい。着替えと、その他もろもろ。」
「ありがと。」
「がんばるんだよ!」
「うん。」
「明日、皆で来るからね。日曜日だし。」
「うん。」
「明日は、入っても平気だって言ってたら。」
「分かった。」
「気おつけるんだよ。」
「うん。」
「あっ!あと」
「ん?」
「隣の、空いてるベットで寝て良いってさ!」
「分かった。ありがと。」
「おやすみ。また、明日。」
「おやすみ。」
病室にもどると、やはりカグは寝ていた。
「おやすみ。」
マイは、カグの手を握ったままいすの上で、眠った。
 次の日
マイは起きると、もう9時を回っていた。
マイは、カグが居るか確認する。カグはちゃんと居た。
でも、目は覚めていない。
マイは、顔を洗う石鹸はないかとバックの中をさがす。
マイは自分の目を疑った。
その中には、1枚の紙が入っていた。そこに、書いてあった内容。