君は生きていた

次の日カグは、退院した。
その後、タクシーで家に帰った。
カグは、帰るとすぐに
「あぁ風呂はいりてぇ」
マイは思わず笑った。
「何?」
「帰ってきて、初めて言った言葉がそれ???」
「ずっと、入ってなかったんやで!」
「はいはい。じゃあ、これが濡れないようにしないと、いけないからん~」
マイは、ギブスを見つめた。
「どうするか。」
「良いこと、思いついた!」
マイは、サランラップとビニール袋を持ってきた。
「何する気???」
マイは、何も言わずサランラップをギブスのところに巻きつけた。
そして、ビニール袋をはかせ、2個の輪ゴムでビニール袋をとめた。
「これで良し!」
「なんやこれ。」
「もんくあるなら、とるよ。」
「いいです。十分です。」
「入ってきてええでぇ。荷物かたずけとくから。」
「おう!」
マイは、荷物をしまっていた。そして、分からないものを聞こうとすると、カグが出てきた。しばらくして、カグに聞きに行くとカグはいすに座っていた。あと、Tシャツを着るだけだった。
マイは、思わず持っていたものをおとしてしまった。
カグは、ビックリした様子でマイを見た。
「何で泣いてるん?」
マイは、カグに抱きついた。
「ごめんなカグ。」
「何が???」
「私が、家に呼んだからこんな傷」
マイが泣いていた理由。それは、カグの傷だった。痛々しくへその近くに1本。胸の付近に1本。
「マイのせいやないでぇ」
「え???」
「俺が、会いにいったんだから。」
「.........」
「それにな、お前から電話きた時めっちゃ、うれしくて...スピード出しすぎた俺が悪い
 ねん。」
「ほんま???」
「あぁ。だからもう泣くな。」
「うん。ごめんなぁ。」
「大丈夫やて。それになんかカッコいいやんこの傷。そう思うやろ?」
「....うん。」
「せやから、大丈夫やで。」
「ありがと。」