「冗談やろ?」
『そんな、冗談言うわけ無いやろ!』
マイは、信じられない出来事に目の前が真っ暗になっていく。
急いで家を飛び出し、タクシーにのりこむ彼女。
窓の外の景色など...もちろん目に入っていない。
「気分でも悪いの?」
運転手の話かけにも、答えられないほどの動揺。
マイは、小刻みに震えながら...岸和田市民病院にたどりついた。
ミイコが泣きながらこちらに、走ってきた。
「カグは?」
「トラックと衝突してな、壁とトラックにはさまれて。」
「カグッ......」
「でもな、奇跡的に意識はあってな、今集中治療室に。」
「それどこ???」
マイは、ミイコに案内されて、集中治療室の前にやってきた。
「マイッ!」
「マッ...イ....」
みんなが、泣きながらこっちを見ている。
「......カグは?」
テルオが、大粒の涙を流しながら言った。
「今、この中で。」
ミキが、マイに抱きついた。
「カグなっ!助かったんよ。キセキなんよ!」