『ごめんね』

麻衣子が呟いた

それはたぶん
初めてじゃなくて
ごめんねの意味だろう

『誰にでも過去は
あるんだから。俺たちが良ければ、それでいい』

俺は麻衣子を見つめて
そう言った

麻衣子はただ頷いた

俺はその時、何度でも
麻衣子を抱きたいと
思っていた

結局麻衣子のベッドで
一緒に眠った

とても幸せな夢を
見ていた気がする

俺は童貞を卒業した

うまくやれたかな、俺

麻衣子はまた俺に
抱かれたいと
思ってくれたかな

俺の愛はちゃんと
伝わったかな

色んな不安が押し寄せる

でも隣で眠る麻衣子の
寝顔は穏やかだった