初恋~俺が幸せにしてみせる~

酒が進むに連れて
昔の話になっていた

『小学校の頃の大介は
ちょっと不思議な
奴だったんだよな』

後の2人が不思議そうに話の展開を期待している

『何がだよ』

『お前、山下千穂って
覚えてるか?』

持っていたグラスを
落としそうになるほど
驚いてしまった

なぜここで千穂の名前が出てくるんだろう

俺はどう答えたら
いいんだろうか

こんなにも愛しい人の
名前を出されて
冷静さを失いそうになる

忘れられない人だよ…

今でも大好きな人だよ…

今でも愛してる人だよ…

全部の想いを飲み込んだ

『ん?何となく覚えてる
転校してった子だろ?』

わざとそう答えた

『そうそう!大介は
絶対千穂の事が
好きだったはずだ!』

口に含んだ酒を
吹き出しそうになる

『なんだよそれ』

ようやく振り絞った
言葉だった

『千穂が転校してから
大介は別人みたいに
なっちまったもんな』

そう言って、俺の背中をバシッと叩いた

『意味わかんねぇよ』

『俺にはわかるんだよ』

そしてまた背中に一発

本当にわかって
いたんじゃないかというちょっとドキドキする
感覚が胸に突き刺さる