俺は最低な男だ

そんな自己嫌悪に陥る

どこの誰かも知らない
女を乱暴に抱いて
金を払って帰ってくる

帰り道ほど辛くて
虚しいものはない

女を抱きながらも
頭の中は千穂の事で
いっぱいだった

俺の下で喘ぐ女は
千穂ではないのに

千穂の面影を求めて
がむしゃらに抱いた

俺はその女に謝った

女は仕事として
それをこなしている
だけに過ぎないのに

謝る人は初めてだと
笑みを浮かべていた

みんなありがとうって
言って帰っていくのと
俺に不思議な笑みを
向けていた

部屋に戻ると、やっと
疲れが襲ってきて
体が休息を求めていた

ソファーに横たわり
深い眠りに落ちた

夢さえも覚えていない

とにかく深くて暗い
イメージの中で
俺はゆっくり眠った

目が覚めても、そこが
俺の居場所であるのかは俺にはわからなかった