俺はハマり込んだ

麻衣子にどっぷり

彼氏が居るのかも
わからないのに

それは聞けなかった

勇気も持てなかった

彼氏が居るなら
それから俺は
どんな顔をして
会えばいいのか
わからなくなるから

意気地なしの俺を
誰かが笑っているような気がした

もちろんアドレスや
電話番号も聞けなかった

麻衣子から聞いて
くる事もなかった

俺たちは電車の中だけの時間を過ごした

麻衣子に会えるかと
本屋にも行ったけど
偶然に会う事はなかった

そのたびに、ため息を
つきながら
何やってるんだ…
と自分をあざ笑った