それから1週間が
過ぎただろうか

やつらは全く俺の前に
現れてこなかった

ビクビクしながら
過ごしていた俺は
どう対処していいのか
わからなくなっていた

家の前には今日も
黒塗りの高級セダンは
停まってはいなかった

ホッと胸をなで下ろし
部屋に入った

ソファーにバッグを投げドサッと横になった

自分の体が鉛のように
重くなっていた

体勢を変えて
仰向けになって
天井を見つめていた

おもむろに起き上がり
テーブルの上にあった
タバコに手を伸ばす

一息吸って吐き出す煙が天井に向かって
上っていく

その煙を見つめながら
二口目を吸い込む

また煙を吐き出し
髪をクシャッと
かきあげた

その時だった