「あの日、千茉莉に会ったんだぞ。おまえは覚えていないだろうけどな」
響先生の瞳に一瞬意識を飛ばしていたから、いきなり自分の名前が出てきて凄くビックリしてした。
「え?あたしに会ったって…」
「あの時、亜希を男らしく送り出してやれなかった自分が凄く悔しくてかなり落ち込んでいたんだ。そんな時おまえが声をかけてくれたおかげで俺は前向きになれたし救われた。だからおまえの名前を聞いたとき治療してやろうって決めたんだよ」
「そんな事あったっけ?良くそんな昔の事覚えるわね」
「昔って…アルツじゃないんだから10年前のこと位覚えてるよ。俺の誕生日の事だったしな」
「先生誕生日いつなの?」
「12月15日」
「わぁ、あたしと近いんだ。あたしは…」
「12月10日だろ?」
「え!何で知っているの?」
「そりゃ、患者の生年月日くらい知っているさ」
「あ、そっか。カルテね。…って職権乱用じゃない。個人…」
「個人情報どうこう言うなよ」
あたしの言い終わる前に先手を取られてしまった。
どうも最近手の平の上で遊ばれているというか、先を見越されているような気がする。
そんなことも何だかあたしを解ってくれているようで嬉しくなってしまったりして…。
あたしってバカね。
響先生の瞳に一瞬意識を飛ばしていたから、いきなり自分の名前が出てきて凄くビックリしてした。
「え?あたしに会ったって…」
「あの時、亜希を男らしく送り出してやれなかった自分が凄く悔しくてかなり落ち込んでいたんだ。そんな時おまえが声をかけてくれたおかげで俺は前向きになれたし救われた。だからおまえの名前を聞いたとき治療してやろうって決めたんだよ」
「そんな事あったっけ?良くそんな昔の事覚えるわね」
「昔って…アルツじゃないんだから10年前のこと位覚えてるよ。俺の誕生日の事だったしな」
「先生誕生日いつなの?」
「12月15日」
「わぁ、あたしと近いんだ。あたしは…」
「12月10日だろ?」
「え!何で知っているの?」
「そりゃ、患者の生年月日くらい知っているさ」
「あ、そっか。カルテね。…って職権乱用じゃない。個人…」
「個人情報どうこう言うなよ」
あたしの言い終わる前に先手を取られてしまった。
どうも最近手の平の上で遊ばれているというか、先を見越されているような気がする。
そんなことも何だかあたしを解ってくれているようで嬉しくなってしまったりして…。
あたしってバカね。



