【長編】Sweet Dentist

「…俺を愛していると思う?」

「…多分…まだ恋している部分が大きいけど…きっと愛し始めていると思う」

あたしの返事に「そうか」と頷くと、いきなりあたしを抱き上げた。

「え! きゃあっ?」

裸で抱き上げられてしまった事実にパニックになる。

響さんは涼しい顔であたしをベッドまで運ぶと、ニヤッと黒い笑みで恐ろしい事を言った。

「まだ愛し足りなかったみたいだな?
俺を愛しているって思うまでその身体に教え込んでやるから、覚悟しておけよ?」

「へっ? えっ…遠慮しておくっ!」

「遠慮はいらねぇって。
俺の腕が良いのは知っているんだろう?
最初から言ってたじゃないか。痛くないようにしてやるから心配するなって」

「それは歯の治療の事じゃない。
こらっもぉ…お母さんに会いに行くんでしょ?」

「それはさっきアンソニーさんからメールが入ってた。
暫くは入院することになるけど…もう大丈夫だろうって医者も言っていたそうだよ。午後一番に会いに行こう」

「ほんとに? でも検査は朝一番でしょう? どうして?」