【長編】Sweet Dentist

「だからぁ、聞いてたか? 
別に変なことしろなんて言ってねぇだろ?
ただ単に俺の最期を看取れって言ってんだよ」

「はあっ? …ちょっ…何よそれ?
最期って…なんで突然そんな事?」

「ん?何でって…俺は一生お前を手放すつもりはないし、別れるなんて絶対にありえないと思う。
だけどさ、何かの事情で俺の両親のように二人が引き裂かれることがあるかもしれないだろう?」

「…ぅ…うん…」

「それでも俺の気持ちは絶対に変わらない。一生お前だけを愛していく。
だから…人生の最期の言葉は、お前への愛の言葉で終えたいんだ。
俺の最期はたとえどんな事があっても傍にいて…絶対に看取ってくれ。
…それが究極のバツゲームだ」

誰かが聞いたらプロポーズの言葉にも聞こえたかもしれない。

だけど、12歳の年の差ゆえそれはほぼ確定に近い余りにもリアルな現実だ。

千茉莉にとっては目を背けたい事で、俺にとってはどうしても叶えたい願いだった。