そして12月15日の今日、あたしは憧れの【アムール】でセロン兄弟を前にして、お菓子を作っていた。
「随分シンプルなお菓子を選んだんだね」
シャルルさんはあたしが作ったものを見て驚いた様子だった。
審査対象になるのだから、もう少し手の込んだものを作るのではないかと思っていたらしい。
だけど、あたしが作ったお菓子は、とてもシンプルで、誰が作ったと一目でわかるような華やかさも無い、普通のクッキーだった。
それでもこれは、あたしにとってはとても意味のあるもの。
とても深い願いが込められたものだ。
「このクッキーは今のあたしが一番作りたいお菓子だったんです。
…お菓子ってどれだけ手が込んでいるかとか、どれだけ綺麗に作れるかが一番大切じゃないと思うんです。
誰を思って、どれだけ愛情を込めて作るか。それが大事だと思うから…あたしは大切な人が今夜誰よりも幸せになれるように祈りを込めて作りました」
「…そう。響の為に?」
「はい、今日は響さんの誕生日なので、ケーキの代わりに彼が唯一食べることの出来るお菓子を作りたくて…」
あたし達の会話を聞きながら、ジャンさんはクッキーを一つ取り口に運んだ。
この結果が運命を決めると解っていても、何故か緊張はしなかった。
それどころか、心はとても澄んで穏やかだった。
「随分シンプルなお菓子を選んだんだね」
シャルルさんはあたしが作ったものを見て驚いた様子だった。
審査対象になるのだから、もう少し手の込んだものを作るのではないかと思っていたらしい。
だけど、あたしが作ったお菓子は、とてもシンプルで、誰が作ったと一目でわかるような華やかさも無い、普通のクッキーだった。
それでもこれは、あたしにとってはとても意味のあるもの。
とても深い願いが込められたものだ。
「このクッキーは今のあたしが一番作りたいお菓子だったんです。
…お菓子ってどれだけ手が込んでいるかとか、どれだけ綺麗に作れるかが一番大切じゃないと思うんです。
誰を思って、どれだけ愛情を込めて作るか。それが大事だと思うから…あたしは大切な人が今夜誰よりも幸せになれるように祈りを込めて作りました」
「…そう。響の為に?」
「はい、今日は響さんの誕生日なので、ケーキの代わりに彼が唯一食べることの出来るお菓子を作りたくて…」
あたし達の会話を聞きながら、ジャンさんはクッキーを一つ取り口に運んだ。
この結果が運命を決めると解っていても、何故か緊張はしなかった。
それどころか、心はとても澄んで穏やかだった。



