それ以上寝る気にもなれず、時間をもてあましたあたしは、パパに教えてもらったばかりのレシピを頭の中に広げてみることにした。
それは、彼が唯一口に出来た、お母さんの思い出のクッキー。
キッチンに広がる甘い香りが、どうか夢の中まで届いて、彼に素敵な夢を見せてくれますように…
そう、祈りを込めて、あたしはクッキーを焼き上げた。
翌朝、元気だったのは、あたしからベッドを奪った響さんと、酒豪のママだけだった。
響さんはすこぶるご機嫌で、その理由がお母さんの夢を見たからだったと知ったあたしは、あのクッキーが起こした奇跡のような気がしてとても幸せだった。
学校まで送ってくれるという響さんと二人、二日酔いで唸るパパとシャルルさんに、ワザと大き目の声で「いってきます」と挨拶をして、笑いながら家を出る。
新婚さんの出勤みたいねと冷かすママに背中を押され、あたし達は照れながら車に乗り込んだ。
それは、彼が唯一口に出来た、お母さんの思い出のクッキー。
キッチンに広がる甘い香りが、どうか夢の中まで届いて、彼に素敵な夢を見せてくれますように…
そう、祈りを込めて、あたしはクッキーを焼き上げた。
翌朝、元気だったのは、あたしからベッドを奪った響さんと、酒豪のママだけだった。
響さんはすこぶるご機嫌で、その理由がお母さんの夢を見たからだったと知ったあたしは、あのクッキーが起こした奇跡のような気がしてとても幸せだった。
学校まで送ってくれるという響さんと二人、二日酔いで唸るパパとシャルルさんに、ワザと大き目の声で「いってきます」と挨拶をして、笑いながら家を出る。
新婚さんの出勤みたいねと冷かすママに背中を押され、あたし達は照れながら車に乗り込んだ。



