【長編】Sweet Dentist

あれからずっと心臓がドキドキしている。

お父さんとどんな話をしたんだろう。

お母さんは本当に生きていたんだろうか?

響さんは今、どんな気持ちでいるんだろうか?

考えると、居ても立っても居られなくなって、今すぐに会いに行きたくなる。

早く会いたい。
会って彼を、その心に抱えるものごと抱きしめたい。

そんな風に気持ちが急いていたからだろうか…。

インターフォンが鳴った時、心臓が痛いほどに跳ね上がって、あたしは一瞬ママに出遅れた。

軽やかな声でインターフォンに応えるママは、昨日と同じ高いテンションですぐに玄関へと向かった。

響さんだと確信していたあたしは、またママの質問攻めにあう彼を想像して、慌てて後を追いかけた。


だけど…

玄関のドアを開けるママの前に現れた長身の男性は

響さんではなかった。