【長編】Sweet Dentist

「お前は俺の治療を受けて、腕を認めてくれるって言ったよな?
認定書でも鑑定書でも付けてくれるって…覚えているか?」

「あ、うん。そんな事言ったね」

「俺はさ、顔ばかり目当てで俺の治療を受けたがる女どもに嫌気が差して、自分の腕を認めてもらいたいって気持ちが凄く強かったんだ。
だけど、お前に抱き締められてああ言われた時、天使の羽に包まれたような優しい気持ちになれた。
解ってくれるやつは何も言わなくても、ちゃんと気付いてくれる。認めてもらおうと気負う必要は無いんだって言われた気がしたんだよ。
その時にさ、お前は俺を癒す為にもう一度俺の前に現れたんだなって思った」

「響さん…」

「でもあの日、フォーマルドレスを着たお前があんまりにも綺麗で、俺もテンパっちまってさ。これを貰って帰るのをすっかり忘れていたんだ。
遅くなったけど、誕生日に渡すってのも、ある意味記念になっていいかもしれないな」

「凄く綺麗…。どうもありがとう。大切にするね。ずっと肌身離さず持ち歩くから…。響さんだと思って」