【長編】Sweet Dentist


そして午後2時

時間ぴったりにインターフォンが鳴った。

ドキドキしながらドアを開けると…

スーツ姿の響さんが淡いピンクのチューリップの花束を抱えて立っていた。

「千茉莉、誕生日おめでとう」

ニッコリと微笑む響さんに、思わず赤面。
だって、誕生日に花束って…女の子だったら誰でも憧れるでしょう?

「わ…ぁ、嬉しい」

「花屋に寄ったら目にとまってさ、なんとなくこのベビーピンクが千茉莉のイメージだったから買い占めてきた」

「ピンク? あたしが?」

「ああ、癒しの色だな。ホワンと温かくて、柔らかそうで、微笑ましくなるだろ? 千茉莉はそんな感じだよ」

「ありがとう…何だか照れちゃうね。あ、ママ?」

いつの間にかあたしの背後にやってきて、ニコニコしている。


…いつから見ていたのよ?