【長編】Sweet Dentist

「待てよ。千茉莉がこの大会に出ることは知っていたって事は…まさか最初から入賞しなかったら特別賞をって考えていたのか?」

「まさか!そんな不正みたいなことはしないよ。
特別賞はあの会場で人々の心をあそこまで掴んだ彼女に対して、何か皆が納得できる形を取りたいと思ってとっさに言ったんだ。
きっと審査委員長は目を丸くしていただろうよ。
まあ、あの場が丸く収まったし、賞自体は僕の個人的負担になるわけだから協会は何も言わないと思うけど」

「はぁ? 特別賞ってお前の独断だったのか?」

まあね。と笑ってみせるシャルルに呆れて、思わず大きな溜息が出る。


さすが亜希の友達だけあるぜ。