【長編】Sweet Dentist

賞の思わぬ内容に驚き放心する千茉莉。

だが、シャルルはその先の質問を彼女では無く、俺に向けてきた。

「彼女はダイヤの原石だ。類まれな素質を持っている。私は彼女をこの手で育ててみたい。
…きっと素晴らしい輝きを放つ一流のパティシェとなり世に名を残すだろう。
だが、そのためには長く日本を離れ、私の元で学ばなければならない」

それだけ言うと俺に向き直り、探るような視線で問いかけた。

「君は彼女の才能を伸ばす為に旅立たせることは出来るか?」

その先に言いたいことを悟り、心が乱れないよう出来るだけ冷静に口を開いた。