【長編】Sweet Dentist

「緊張してる?」

「うーん…、そうでもない」

「…普通、結果が出るまでドキドキするもんなんじゃねぇ?」

「…そっかな? 終わったしホッとしたって気持ちのほうが大きいし、全力を出し尽くしたから結果が悪くても思い残すことは無いもの」

そうか…。
と言うと、キッチンフロアーに展示された作品を良く見渡せる位置へ千茉莉をエスコートすると、審査員の様子を二人で肩を並べて見つめた。

「凄く楽しかった。
途中でハプニングもあったけど、壊れちゃったのは返って良かったかもしれない。
今の形は他の人の作品よりもずっと小さくて目立たないけれど、最終的にはあたしがイメージしていたものに一番近いものが出来たから…
凄く満足しているの。」

「良かったな、満足のいくものが出来て。
壊れたときにはどうなるかと思ったぜ?」