【長編】Sweet Dentist

「響…せんせ」

「はぁ…おまえそれ、ペナルティだって何度言ったら解る?
今ので今日何度目の【先生】か知ってるか?
いい加減カウントも疲れてきたんだけど」

「え? カウントしてたの?」

「あったりめーだろ? お前にどんなバツゲームをさせるか楽しみで楽しみで…」

「ええーっ? バツゲームって本気で言ってたの、あれ!」

「本気も本気。100回を越えた時点で究極のバツゲームだからな? 覚悟しておけよ」

「今、何回目なのよ?」

「さあな、教えたら面白くねぇし。ナ・イ・ショ♪ 楽しみだなぁ究極のバツゲーム♪」

「うー…悪趣味…」

「そういうこと言う? 魔法までかけてやったのに」

「……本当に優勝できるの? 先…っと、響さんの魔法で」

「ブハッ!必死だな。その調子でちゃんと名前で呼べるように頑張れ。
まぁ、俺の魔法の力は完璧だから大船に乗ったつもりで大会に臨めよ」

「凄い自信ね。その根拠は?」

魔法なんて気休めだとは思いつつ、余りにも自信たっぷりに先…っっ!響さんが言うから、そう訊いてみたくなった。