【長編】Sweet Dentist

思いがけない真剣な顔で、とんでもない台詞を聞かされて、あたしは軽くパニックになった。

いや、殺人者になってもらっちゃ困りますよ?

ってか、何であたしが先生を捨てなくちゃいけないのよ?

付き合い始めたばかりなのに、どうして話が結婚とか未来の乗り換え話とかに飛躍するのよーっ?

「ま…イヤだって言ったって逃がすつもりは更々ねぇけど?」

ニヤッと笑って細められるグレーの瞳。

あたしはこの表情に本当に弱いと思う。

一瞬で魅入られて言葉を失うと、催眠術にかかったようにコクンと頷いてしまった。


ハッ!


これって結婚を考えますって意味に取られちゃったんじゃない?

それってちゃんと訂正しておいたほうがいいのかしら?