「そうだな~♪バツゲームは俺の誕生日に朝まで一睡もしないで体力の限界に挑戦っていうのはどうだ?
千茉莉の言う10代の体力が俺の体力にどの位勝っているのかお手並み拝見してやるよ。
ひと月余り時間はあるし…千茉莉もその間に心の準備が出来るだろう? 
楽しみにしてるからな?」

千茉莉が朱に染まった顔で恨めしそうに俺を見る。

まだ純粋な彼女をこれから俺が変えていくと思うと、真っ白なキャンパスを目の前にした気分だ。

拗ねて怒る千茉莉を宥めるように抱きしめると、膨れっ面をしながらもあの笑顔で俺を許してくれる。

その笑顔に、あの日俺に微笑んでくれた小さなエンジェルが、ようやく腕の中に舞い降りた事を実感した。


長かった。


だがようやく手に入れた。


千茉莉…俺を救ってくれるエンジェル。


もう二度と離すものか。



++ 11月 5日 Fin ++