【長編】Sweet Dentist

「千茉莉…カワイイ♪」

クスクス笑いながらあたしをぎゅうっと抱きしめて、唇を耳元に寄せる。

熱い息がかかって肌が一気に粟立った。

「俺、解ったんだよ。俺達ってケンカばっかりしてるだろ? だから最初から千茉莉にしゃべらせなきゃいいんだって」

「しゃべらせないって…何言って…んっ…」

「こうしてその口を塞いで話させてやんねっ♪」

あなたはお子ちゃまですか?

何を子どもみたいな事嬉しそうに言ってるのよ。

つーかっ、いきなりキャラ変わっていませんかっ?

「んんっ…。わか…った、若いって、こう言う…事なの…ね?」

唇を塞がれながらも一瞬の隙をついて話す事に成功すると、案の定あたしの言葉にピクッと反応した。
いかにも渋々といった表情で唇を離すと、顔を覗き込んでくる。

「若いって…精神年齢があたしレベルのお子ちゃまって事なんだ」

「ほぉ…。千茉莉はどうしてもその身体に教えてもらいたいらしいな。
俺は精神的には大人で肉体的には若いんだよ。身を持って体験してもらおうか?」

そう言うと唇を首筋へと滑らせて所々強く吸い上げていく。

チュッと音がしてピリッと痛みが走ると

そこに紅い痕がついた。