【長編】Sweet Dentist

「せ…んせい?」

「少し年が離れているけど、こう見えても俺は若いんだ。おまえとうまくやっていけると思うぞ。」

これはやっぱり夢なのかもしれない。

初恋の人に再会できて…

その人が響先生で…

その上あたしに告白してくれるなんて…

これが現実である筈が無いよね?


「千茉莉…好きだよ。
悔しいけど俺はおまえにいかれちまったらしい。
千茉莉は俺の事好きだよな?
初恋を実らせてみないか?
おまえの初恋は俺なんだろう?」

先生の指が唇の形をなぞり、あたしに答えを求めるようにキスをする。


触れた唇は熱くて…


甘い紅茶の香りがした。